日本のみならず世界中に数えきれないほど存在する「食堂」。

「食堂」といっても様々なスタイルのお店がある。

例えば、食べるだけに特化しているお店もあるが、店主や常連さんたちとの会話を楽しみながら味わえる場所もあれば、もしくは、お酒やおつまみを楽しみにながらテレビを見られる場所もあるなど、様々な「食堂」のスタイルが、その場所その場所に存在している。

そんなその場所その場所で独自の歴史を積み重ねてきた、愛すべき日本の食堂で味わう食事は、まさに幸せを感じる場所とも言える。旅先で出会うなら、尚更のことだ。

今回はそんな素晴らしい食堂の中から、京王井の頭線の駒場東大前駅近くにある100年以上続く食堂をご紹介したい。

お店の名前は「菱田屋(ひしだや)」だ。

・明治時代に東京大学の仕出し屋として創業した老舗の定食屋、それが「菱田屋(ひしだや)」

こちらのお店、明治時代に東京大学の仕出し屋として創業した老舗の定食屋とのこと。

正確な創業年数は判明していないそうなのだが、明治新政府の発足である1868年から1912年までの間に創業したことは確かのようで、すでに100年以上、多くの人々に美味しい食事を提供し続けており、今なお多くの東京大学の学生たちに愛されている。

・菱田屋で味わう最高の豚の生姜焼きとは?

こちらにはさまざまなメニューがあり、そのどれもが美味しいのだが、絶対に味わっておきたいメニューがある。それが豚の生姜焼き定食だ。

定食が届けられると、まず非常に香ばしい豚の生姜焼きの香りが食欲を掻き立ててくれる。

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