いやいや驚いたねぇ! 今朝目覚めてコーヒーを飲みながら、スマフォを見てみたらいきなり目に飛び込んできやがったのが、このニュースの見出し。思わずコーヒーを吹いたよっ!
だってこの「水産仲卸業者」ってまぎれも無くオレのことだし、確かに一部取り下げはしたが、対象を知事一人に絞り込み、これからの裁判がいよいよ本番、核心部分に入ってくってことで、張り切ってる矢先だからだ。
まぁ冷静になって中身をしっかり読んでみれば、うちの代理人弁護士の「主張の整理のために一部を取り下げた。今後も知事の責任を追及する」というコメントが載ってるから、一応は本当のことも書いてる。
だけどこの見出しはひでぇなっ! 見た人のほぼすべてが「あ~訴訟が終わっちまったんだぁ。負けたんだぁ」と感じると思う。これは何かどこかからのバイアスがかかってるか、共同通信自身がこちらを不当に貶めようとする悪意さえ感じる。
「住民訴訟」ってのは、単に首長がこんなヒデーことをやらかしやがった、ゆえに、けしからん、責任をとれっていう観念的な裁判じゃないんだ。いきなりは出来なくて、その前に「情報公開請求」を出し、「住民監査請求」を起こし、却下され、はじめて訴訟を起こすことが出来る。そして論旨は「財務会計上」のことに限るとされている。
要は知事の誤った判断による「不当な支出」ってのがあるから、賠償しろよってことを争う裁判なんだ。まずは誤った判断による「不当な支出」ってのを、まとめなきゃいけない。
そこで「情報公開請求」によって引っ張り出してきた、一般企業でいう出金伝票みたいのが、重要な証拠になってくる。伝票には実際に支払いを起こしたパートのおばちゃんから現場の長、その上司等のハンコが捺されてる。正直言って知事までさかのぼるのは大変なこと。さすがに知事ともなればたかが数万円程度の伝票にいちいちハンコは捺さないからね。
そんなこんなで、不本意ではあるが、訴訟の手続き上、その伝票類に捺印してる都の職員までを、訴訟対象にしたんだ。もちろん弁護士とは何かのタイミングで、対象から外すってことは最初から打ち合わせ済みだった。彼らには責任はないからね。
だから今回の取り下げは予定の行動ってわけ。
■門前払いにメディア対策?訴訟をめぐる、高名な都側弁護士との攻防
でも今回意外だったのは、この都職員に対する訴えの取り下げは、我々からの積極的な働きかけではなく、裁判所からのサゼッションを頂いたからなんだ。ご存知のように裁判には長い時間がかかる。だから論点をきちんと整理して小池知事一人に絞ったらどうだ?ってこと。
こーゆーことってあまりないことらしく「ちょっとそっちの肩持ちすぎじゃね? 不公平だよぉ」って内容の発言が、都側の代理人からあったのは面白かった。これには申し訳ねぇけど笑ったよ。御高名で立派な弁護士さんなのにね、カッコ悪かった。
よくある住民訴訟ってのは、いわゆる反体制の人(あっ! 今のところオレもそうかw)がやることだ。だから無理やりこじつけた言いがかりに近い訴えも多くあり、大方門前払いになるってパターンが多いらしい。
だから都側代理人弁護士は、今回の訴訟も門前払いで楽勝!って踏んでいたように、オレは感じてる。過去5回の要約を読んでも、門前払いをしようって意思がミエミエだもん。きっとたかが住民訴訟と思って、安請け合いしちゃったんだろうねぇ。
また、何故、今この記事が出たのかというと、昨日この都側代理人弁護士が記者会見をやったんだそうだ。そこでまだ訴訟の途中なのに「都側の代理人弁護士は『知事の判断に違法性はなく、都の勝訴としての終結だ』としている」なんて言っちゃって、記事にもなっちゃったんだよね。終わってもいない裁判で勝訴とか言っちゃって良いのかい? 口先ばかり達者で、とってもどっかの知事に似てるように思えてならないよ。
今月18日が第5回口頭弁論期日だった。過去5回の期日では本題には入らず、ここに至るまでの論点整理をやっていた。次回7月20日の第6回口頭弁論期日で、初めて小池知事の移転延期判断の是非を問う議論がいよいよ始まる。