三週にわたって小池都政の批判をしてきたが、事ここに極まった感があるねぇ。

小池百合子都知事、千客万来施設業者に陳謝 業者側「信頼関係ゼロ」と交渉進展なし:産経新聞社
https://www.sankei.com/politics/photos/180501/plt1805010015-p1.html

以前から万葉さんに謝りなよってことを言ってきたが、なぜ謝らなきゃいけないのか? 何について謝罪をしなきゃいけないのか?が、サッパリ解ってなかったようだ。やっぱり思ってた通り、ことの本質が全く見えてなかったってことだ。

そもそも小池知事には今更これっぽっちの期待もしていなかったが、ホントに全身から力が抜けていったよ。改めて「稀代の無能知事」確定だな。この人の前じゃ、あの耳障りの良い御託並べて、都の財政を破たん寸前まで追い込んだ、美濃部元知事でさえかすんで見えるよ。

やれ、亡き父親の声がしただの、得意のサプライズ狙いで小田原警察を混乱させたとか、アタシのせいじゃない、選んだ都民のせいだ(たぶんさすがにここまで露骨には言ってないとは思うが…)とか、今回の件については諸々報道されていて、皆さんもお怒りのことと思うのでオレは割愛する。

この訪問で万葉さんの「千客万来」への出店が、限りなくゼロに近づいてしまったことは明らかだ。まったく余計なことをしやがった。

しかし同時にこのことは、市場を受け入れる江東区にとっても厄介なことになった。

そもそも中央卸売市場というのは、周辺交通の混乱、多数の大型車の流入などで、地元にとっては迷惑施設であるという面もある。実際豊洲市場建設が決定されたころ、地元江東区では反対の声が上がったこともある。

迷惑施設でもある市場だけでなく、地元の方々はもちろん、他地区からも人を呼び込めるような「にぎわい施設」を作ることで都と江東区は約束し、住民の方々にも納得してもらったンだ。

それが今回なかったことになってしまうかも知れない。と、なると江東区は市場を受け入れる前提条件がなくなってしまったことになる。この約束が破棄されたという理由で、江東区が市場受け入れを拒否する、ちゃんとした理由が出来ちゃったってことだ。

たぶん区民への説明にも、江東区は苦慮するだろう。東京都中央卸売市場に何か滞りがあれば、その影響は都内だけでなく各産地へも波及する。そのことをわかっていても、当の住民から反対の声が沸き上がれば、そちらを優先的に対応するのが区だろう。

もし、もしもだ、市場受け入れを条件が整うまで棚上げし、再度移転延期にでもなったら大変なことになる。

そう! それは2020東京五輪の動脈とも言われる、環状2号線建設に大きな負の影響を与えることになってしまう。

そもそも築地市場の地下に通す予定だった環2は、五輪までに地下化が間に合わず(移転延期したため)やむを得ず地上の仮設道路で対応することになっている。これだけでも五輪開催中、汐留、築地、銀座界隈は大渋滞となる予想で、対策のしようがなく警察もお手上げ状態とも聞いている。

 もしここで、更なる移転延期ともなれば、“環状2号線自体が中途半端な”状態で五輪を迎えることになってしまう。それこそお手上げどころではなくなってしまう。

今でも「五輪開会式の時、晴海の選手村から国立競技場まで、選手たちには都営地下鉄大江戸線に乗って移動してもらう」なんて冗談が言われることがある。

まさにその冗談が現実になる可能性が少しづつ高まってきている。