某国民的ヨーグルトブランドの貢献により、日本では「ブルガリア」と聞けば多くの人がヨーグルトを思い浮かべるといいます。しかし、ブルガリアについてそれ以外の具体的なイメージはあまりないというのが実情ではないでしょうか。

これからじわじわと人気が出てきそうなブルガリアは、日本で思われている以上に多彩な表情を持つ国。そんなブルガリアの知られざる魅力をご紹介します。

・神秘的な世界遺産

ブルガリアを代表する観光スポットが、世界遺産に登録されているリラの僧院(リラの修道院)。首都ソフィアの南へおよそ120キロ、リラ山脈の奥深くにひっそりとたたずむリラの僧院は、ブルガリア正教を象徴する存在です。

その歴史のはじまりは10世紀のこと。世を捨てて修行に明け暮れた一人の僧、イヴァン・リルスキーが隠遁の地としてこの場所を選び、小さな僧院を建立しました。彼を慕う僧や信者たちが集まり、やがて中世の宗教と文化の中心地へと発展していったのです。

ブルガリアは1396年からおよそ500年にわたってオスマン朝の支配下に置かれましたが、リラの僧院ではキリスト教の信仰とブルガリア語の書物を読むことが黙認されていました。

まさに「ブルガリア人の心のよりどころ」というべきリラの僧院。俗世間から隔絶されたひっそりとした空間に足を踏み入れれば、中世の修行僧たちの息づかいが聞こえてきそうです。

ほかに、ボヤナ教会、カザンラクのトラキア人の墳墓、ネセバルの古代都市など、ブルガリアには全部で9件の世界遺産があります。

・エキゾチックな歴史都市

ブルガリアには、今も中世の面影を残すエキゾチックな町々があります。そのひとつが、ブルガリア中央部に位置する古都ヴェリコ・タルノヴォ。1187~1393年にかけて、第2次ブルガリア帝国の首都として栄えました。

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