香ばしいラードの香りに、サクサクの衣。ジューシーな肉のウマミと脂の競演。ソースをたっぷりとかけてアツアツのご飯と一緒に頬張れば……

そんな料理の味わいを想像するだけで唾液が溢れてくる料理の1つと言えばトンカツだ。

日本全国に数多のトンカツ店があり、そのお店そのお店が独自の工夫を凝らしており、一番美味しいトンカツを決める事は難しいに違いない。

例えば、蒲田の名店「丸一」同じく蒲田で人気の「檍(あおき)」、そして浅草橋の「丸山吉平(まるやまきっぺい)」などは、林SPFという豚肉ブランドを知っている方からすれば、当然おいしいトンカツ店と言えるだろう。

また、東京・秋葉原の名店といえば「丸五(まるご)」であるし、トンカツ発祥の地といえば、東京・銀座の煉瓦亭(れんがてい)である。さらには、ミシュランの星を獲得した絶品のトンカツを味わえるお店、世田谷区玉川の「大倉」も捨てがたい。

もちろん東京だけではない。

例えば、広島のソウルフードの1つといってもいいほどの名店「肉のますゐ」のトンカツに、長野県木曽町にひっそりとたたずむ「しらかべ」のパンケーキのようなトンカツ、そして新潟タレかつ丼発祥の店、新潟県・新潟市「とんかつ太郎」など、全国に目を向ければ、数え上げる事すら難しいのだ。

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