アマゾン ウェブ サービス ジャパンは11日、ソニーの子会社であるソニー・ミュージックエンタテインメントが音楽権利情報処理システムの基盤にアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の、Amazon Managed Blockchainを採用することを発表した。

Amazon Managed Blockchainは、信頼できる中央機関がなくても、複数の当事者がデータを直接かつ安全に処理および所有できるブロックチェーンサービスで、2019年5月2日に日本で提供が開始された。

ソニー・ミュージックエンタテインメントは、音楽クリエイティブの生産性向上に貢献することを目指し、クリエイターにとって重要な音楽の権利情報を迅速かつセキュアに処理するために、Amazon Managed Blockchainを採用することを決定したという。これにより、適切な権利処理を維持しながら生産性を向上させ、新世代のクリエイターやヒットコンテンツを生み出せる環境を作り出すとしている。

ソニーミュージックグループの管理業務統括会社としてグループ全体の情報システムを推進・支援している、ソニー・ミュージックアクシス 執行役員 情報システムグループ 本部長の佐藤亘宏氏は、Amazon Managed Blockchainについて「高いセキュリティと可用性、柔軟性を兼ね備えていること、また他社と比較した場合に安価で開発できることが採用の決め手となった」と明かしている。

また、アマゾン ウェブ サービス ジャパン代表の長崎忠雄氏は、「ブロックチェーンはトランザクションの信頼性と安全性を保証することができるため、音楽の権利情報処理といった業務に適したテクノロジーだと考える。今後、クリエイターが安心して楽曲の創作と販売ができることで、グローバルで活躍できる日本発のクリエイターが増えていくことを期待している」とコメントしている。