ファサードに趣向を凝らしたパステルカラーの家々が一列に並ぶ光景はまさに壮観。旧市街のメインストリートであるデューガ通りを一目見るだけで、ハンザ都市として栄えたグダンスクがいかに裕福な街であったかがわかるでしょう。
グダンスクが黄金時代を迎えたのは、16~17世紀にかけてのこと。
当時のグダンスクの住民はドイツ人が多かったものの、ポーランド人やユダヤ人、オランダ人なども多く、異なる民族や宗教が共存する交易の拠点としての地位を謳歌していました。
多民族都市であっただけに、西ヨーロッパの建築様式とポーランドの建築様式が混在するグダンスクの街並みは、ポーランドのなかでも特異な景観を誇っています。
メルヘンチックなパステルカラーの建物と、重厚なレンガ造りの建物が織り成す街並みは、ハンザ都市らしい貫禄と華やかさ満点。
グダンスクを象徴する景色といえば、なんといっても港町としての歴史が感じられる旧港の風景。
バルト海につながるモトワヴァ運河は、ハンザ同盟の時代から19世紀まで、多くの船が行き交い、賑わいを見せていました。
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