10:1ユーザーあたりのレンディング枚数を平均10コインと想定する
70%:PF流入率を70%と想定する(それ以外は換金によるExchange流入)

・レンディングサービスの利用状況
3%:利用者は初月20,373(ストックベース)として、21年末まで月3%ずつ成長するものと想定する
5%:利用者は22年以降は年5%ずつ成長するものと想定する
10:1利用者あたりのDapps利用枚数は10枚と想定する
4.78%:利用者の配当利回りをCOMP建て4.78%と想定する
10%:割引率を10%とする

■b.「資金流入効果+配当割引モデル」による価値試算

「資金流入効果」からCOMPの価値を試算してみると、現状のCOMPの時価総額は3.5億ドル(1単位135ドル)程度であるが、例えば月間100万ドルほどの資金流入があれば、「資金流入額」を価値変動の主なドライバーとして、時価総額が年間で2,000万ドルほど押し上げられる計算になる。「資金流入効果」から見たCOMPの価値は、2021年末が266ドル、2022年末が298ドル、2023年末が337ドル、2024年末が382ドル、2025年末が437ドルと試算される。「資金流入効果+配当割引モデル」による価格試算値は、これを10%の割引率で割り引いた現在価値は196ドルである。

■c.「ネットワーク効果+配当割引モデル」による価値試算

「ネットワーク効果」からCOMPの価値を試算してみると、COMPについても、例えば月間のユーザー数が20%増えると、経済価値は44%増える計算となる。向こう1年のユーザー数が月間6%の増加率から3%増に逓減していくという見通しのもとでは、「ユーザー数」を価値変動の主なドライバーとして、経済価値は1年間で2倍になる。「ネットワーク効果」から見たCOMPの価値は、2021年末が284ドル、2022年末が315ドル、2023年末が350ドル、2024年末が389ドル、2025年末が432ドルと試算される。「ネットワーク効果+配当割引モデル」による価値試算値は、これを10%の割引率で割り引いた現在価値は165ドルである。

なお、上記の価値は、前提の置き方によって大きく変動する点には留意されたい。

※当コンテンツは8月7日に株式会社フィスコがプレスリリースした『配当割引モデルを活用したDefi関連暗号資産の価格形成論』を4分割して配信している。

『配当割引モデルを活用したDefi関連暗号資産の価格形成論』目次
1.「資金流入効果」、「ネットワーク効果」による価値の向上
a.DAppsを活用したビジネス創出で価値測定ドライバーが出現
b.資金流入効果
c.ネットワーク効果

2.金利の発生で可能になる配当割引モデルの活用
a.配当割引モデルとは
b.金利となる暗号資産の価値が変わらないケース
c.金利となる暗号資産の価値が向上するケース
d.割引率が低下するケース

3.COMPの価値試算
a.予測の前提
b.「資金流入効果+配当割引モデル」による価値試算
c.「ネットワーク効果+配当割引モデル」による価値試算

4.その他
a.金利平価説
b.手数料

5.免責事項

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