装飾や窓から差し込む光などが完璧に計算しつくされた美の結晶は、「ドイツ・ロココの最高傑作」と称えられるほど。この教会はまさにドミニクス・ツィマーマンが残りの人生を捧げた場所であり、彼の生涯における集大成でもあるのです。

そして天井一面に描かれたフレスコ画は、彼の兄であるヨハン・ツィマーマンによるもの。キリストや使徒たちを描いた堂々たる作品は「天から降ってきた宝石」とも称えられ、周囲の装飾との調和も素晴らしいです。

正面の主祭壇に置かれている「鞭打たれるキリスト」の像は、ヴィース教会の歴史と密接な関係があります。というのも、ある日とある農婦がこのキリスト像の目から涙が流れているのを見つけたのが、この教会の歴史のはじまり。やがてうわさを聞き付けた人々が家に押しかけた事からこの像のために礼拝堂が建設されますが、ここも手狭になったために建てられたのが現在のヴィース教会なのです。

教会の見学後は、周辺の草原を散策するのもおすすめ。時間があれば目の前にあるカフェ・レストランのテラス席に座り、教会を眺めながら食事を楽しむのも良いでしょう。

神秘的な歴史や壮大な世界観が見事に調和し、他では決して得ることのできない感動を呼び起こしてくれるヴィース教会。「ドイツ・ロココの最高傑作」と称えられる美しい世界を、ぜひ現地で体感してみてください。

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