オスマン帝国の最盛期はスレイマン大帝の時代、とよく言われますが、彼がそのように評されるのは、先代のスルタンの努力による基礎があってこそ、ということを忘れてはいけません。
スレイマン大帝の父セリム1世は、ヤヴズ(Yavuz)、つまり「冷酷者」それゆえに「卓越した者」と呼ばれるほどの業績を残していることは、あまり知られていません。
セリム1世は、物心ついたころから父バヤジット2世の消極性に不満を抱えていました。…
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オスマン帝国最盛期の基礎を造り上げた実力者、オスマン帝国第9代皇帝「セリム1世」のモスクと霊廟