まずは前菜としてモロッカンサラダを。モロッカンサラダは、その名の通りトマトや玉ねぎ、ピーマンなどをさいの目状に刻んだサラダ。スパイスで味付けされているため、ヨーロッパのサラダとは違ったエスニックな味わいが楽しめます。

丸く形作られたラ・セ・ド・ヴゥツ(La Cle de Voute)のモロッカンサラダは、まるでフランス料理の前菜かのようにおしゃれ。盛り付け次第でずいぶんと印象が変わるものです。地中海料理の要素を取り入れているというだけあって、オリーブオイルがきいた新鮮で風味豊かなサラダにどんどん食が進みます。

メインディッシュには、この日の日替わりメニューのひとつ、カニのラビオリを。ラビオリはイタリアのパスタの一種で、中に肉や野菜、チーズなどの具材が入っているのが特徴です。カニのラビオリなんて珍しい!さすがは港町・エッサウィラですね。

料理が運ばれてきて驚いたのは、ラビオリが紫色をしていること。なんとタコのエキスで色付けされているそうです。柔らかくみずみずしい自家製のラビオリは、するりと喉を通っていきます。中にはほぐしたカニの身が。

ラビオリの下には南仏料理のラタトゥイユを思わせる野菜の煮込みが敷かれていて、クリーミーでちょっとエキゾチックな味わい。モロッコ料理でもフランス料理でもイタリア料理でもない、独創的な一皿に思わず感心してしまいます。

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