イギリスの代名詞といえば紅茶。ほとんどのイギリス人が好む飲み方はミルクティーで、ブラック・ティーを好むイギリス人は少ないようです。
また、いまだに階級社会が根付くイギリス社会。紅茶にも階級による特徴があります。
薄めの紅茶にミルクを数滴たらして砂糖はなしの紅茶は『ポッシュ(上流階級の)ティー』。対してティーバッグをしっかりをつけた後にギュっと絞って濃く色を出し切り、ミルクも砂糖も多めに入れた紅茶は、通称『ビルダーズ(建築業者の)ティー』と呼ばれています。
イギリスで大発展を遂げた紅茶。現在イギリスには数え切れないほどの紅茶メーカーが存在しますが、日本で最も広く知られているイギリスの紅茶メーカーといえば、「トワイニング」ではないでしょうか。
今回はイギリスを代表する紅茶メーカーであるトワイニングのユニークなロンドン旗艦店をご紹介します。
1706年より当時としては珍しい紅茶を出す喫茶店を営業していたトワイニング創業者、トーマス・トワイニングにより、1717年に紅茶とコーヒーを販売する店としてオープンし、2017年に開業300年を迎えた「Twinings 216 Starand(トワイニング 216ストランド店)」。
ロンドンの目抜き通りのひとつで王立裁判所などの重要な建物が並ぶ「ストランド(Strand)」に位置し、建物と建物の間の隙間を埋めるように建てられ非常に狭い間口ですが、実は店の中も幅はそのまま。腕を伸ばすと左右の壁に手が届いてしまいそう。
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