ブリキボタンにはカフェのコンセプトとストーリーがあります。ひとりの好奇心旺盛な少女がお母さんの目を盗んで街へ出かけ、たくさんの人をかきわけながらたどり着いた場所がブリキボタンという設定。店内の席一つ一つに洋裁職人、画家、時計職人など、小さな物語を感じる空間が広がっています。そして凄すぎるのがカフェのストーリー。

・ブリキボタンのストーリー
「お母様の目を盗んで出かけた街は、あまりにも人が多く、出店の活気と着飾ったご婦人たちの笑い声は、気持ちを高揚させる。メインストリートは沢山の小道に枝分かれしており、袋小路にぶつかっては引き返し、宝探しさながらに周囲を見渡しながら、走り続ける。

見つけた。最初から、ここに来たかったんだ。こんなドキドキは、お母様の寝室で口紅をそっと塗った時。そしてお父様に一度だけ連れられた、デパートのメリーゴーランドに乗った時。その石造りの建物の出窓からは、不思議な絵や人形や何か判らない物が覗いている。目が合った。きっとそこでは、やさしくて楽しくて、そういうもの達がずっと待っていてくれたのだ。勇気を出して狭く少し怪しげな階段を一段ずつのぼった。そしてわたしは、ブリキボタンと描かれた小さな扉を開いた。」なんとも不思議すぎるストーリーですね。でもこれを読んだら実際にブリキボタンと書かれた小さな扉を開きに行きたくなりませんか?

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