ドイツはヘッセン州とバーデン・ヴュルテンベルクのちょうど堺となる場所に、ヴァインハイムという小さな町があります。町を見下ろすように2つの古城が立つことから、「2つの城の町」とも呼ばれているヴァインハイム。日本ではほとんど知られていませんが、緑あふれるなかに中世ののどかな町並みが広がり、のんびりと散策するのにぴったりです。
ヴァインハイムのシンボルであるヴィンデック城跡とヴァッヘンブルク城。1100年頃に築かれたヴィンデック城砦がこの地域で最も古い城のひとつであるのに対し、1900年代に入ってから建設されたヴァッヘンブルク城は最も新しい城のひとつ。麓の町から眺める姿も美しいですが、時間に余裕があればぜひ足を運んでみてください。
2つの古城が同時に見渡せる数少ない場所のひとつが、町の中心に広がるシュロスパーク。公園の端にはかつてプファルツ選帝侯が居城にしていた城があり、現在は市庁舎として使用されています。1400年に建てられてから増改築を繰り返し、ゴシック、ルネサンス、バロックと、時代ごとの建築様式が各所にちりばめられているのが特徴です。
公園のなかで圧倒的な存在感を放っているのが、1720年にここに植えられたというレバノン杉。高さ20メートル以上、幹の太さも5メートル以上もあり、通りゆく人々の多くが足を止めてその姿に見入っている様でした。
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