世界で唯一ヨーロッパとアジアにまたがる街、トルコ・イスタンブール。この街は黒海とマルマラ海を結ぶボスポラス海峡を境に大陸が二分されており、ヨーロッパは金角湾をはさんでさらに旧市街と新市街に分かれます。
ヨーロッパ側の新市街には、オスマン帝国時代の美しい宮殿、海峡沿いに建つモスクなどの観光スポットも多いのですが、なかでも最も旅行者に人気なのがイスティクラル通りです。
赤いレトロな路面電車が走るこの通りは、タクシム広場からガラタ塔のほうへのびており、終日歩行者天国になっています。
通りには、ドネルケバブなどの軽食スタンド、焼き栗やスィミットというゴマ付きのパンを売る屋台、パフォーマンスがおもしろいトルコアイスのお店、レストラン、おしゃれなカフェ、スイーツショップ、服屋、銀行、薬局など、ありとあらゆるお店が軒を連ね、歩いているだけでも一日楽しむことができるイスタンブールを代表する目抜き通りです。
そんなイスティクラル通りの楽しみかたは、ただ歩くだけではありません。
賑やかなイスティクラル通りを、ゆっくりとコーヒーを飲みながら一望できるちょっと穴場なカフェが、デミリョレンという大型ショッピングセンターの中にあるカリボー・コーヒー(Caribou Coffee)です。
デミリョレンはちょうどイスティクラル通りに面して建っており、カリボー・コーヒーはショッピングセンター内のイスティクラル通り側にあるので、このカフェのテラス席からは通りを行き交う賑やかな人波をゆっくりと眺めることができるのです。
ひっきりなしに行き交う人々や、イスティクラル通りを象徴する赤い路面電車、路上での楽器演奏の音やそれに合わせて歌う声、毎日定時になるとモスクから聞こえる礼拝の呼びかけ、アールヌーボー式の歴史ある建物を、喧騒から離れたところから見たり聞いたりでき、歩いているときとはまた違った視点からイスティクラル通りの魅力を発見することができます。
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