現在でも祈りを捧げる場所としてのスタンスは変わらないので、見学の際は周囲に敬意を払うのをわすれずに。

そして注目したいのは、ドーム型の天井にぽっかりと開いている丸い穴。この穴は「オクルス」と呼ばれ、写真では分かりにくいですが直径は約9メートルもあります。

あまりに完璧な形をしているため、かつてはこの穴に宿る特別な力により雨が中に入ってこないと信じられていたのだとか。そんな話を聞いたからか、穴から建物の内部に差し込む光にも神々しさを感じます。

建物の直径は43.2メートル。床からドームの頂上までも同じく43.2メートルと、設計は完璧に計算されています。またドームを支えるために壁の厚さが上部にいくにつれ薄くなるほか、使用される素材にも軽量の軽石などを用いているのだそうです。古代ローマの人々にここまでの技術があったなんて驚きですね。

とはいえ、これだけの技術が結集しているからこそ、パンテオンが完璧な姿で現在まで残っているのも事実でしょう。

設計や保存状態、そして美しさまで、何もかも完璧でありながら、なんと入場は無料のパンテオン。ローマ観光の際は、ぜひ立ち寄ってローマ人の技術の結晶を直に感じ取ってみてください。

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