実はこちらのお店、明治41(1908)年に下駄屋としてスタートし、三代に渡ってこの場所を守り続けているお店。
その100年以上の歴史は様々な時代の変遷に翻弄され続けた歴史だったのだそうだ。
借金をして初代が購入したこの土地でスタートした下駄屋は、第二次世界大戦後には急速に需要が小さくなってしまう。その後、靴の修理業へと業態を変えたのだが、これもまたしばらくして高度経済成長期になると使い捨てが増え、靴修理の需要が激減、またしても売り上げが低迷する。
その後、多くの通勤客を相手としたパン屋へと業態を変えることによって大きく売り上げを伸ばしたのだが、またしてもバブル期をすぎるとコンビニエンスストアが台頭、売り上げが低迷してしまったのだそうだ。
そんな歴史の荒波を乗り越え続けたフジヤは、現在の三代目によって1996年、業態をインドカレー・スタンドへと変え、今なお、美味しいインドカレーを多くの人々に提供しつづけているのだ。
・オススメしたい最高のキーマカレー
こちらで提供されているカレーは、チキン、ビーフ、豆、ヤサイ、キーマの5種類。
それを、ライス、サラダ付きのAセットか、ハーフナン、ハーフライス、サラダ、タマゴ、スープのボリュームたっぷりのBセットかの2つから選んで注文するのだ。
そのどれもが非常に美味しいのだが、もしメニューに迷ってしまうのであれば、ひき肉のウマミをたっぷりと感じられるスパイシーなキーマカレーをオススメしたい。
まず提供されるスープだが、これが非常に優しくて美味しい豆のスープとなっている。
食前に少し味わってみると、じわじわっと体の芯まで豆の優しいウマミと甘みが広がっていくため、少し元気がなくても食欲がもりもりと湧いてくる。
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