「孫文記念館」のすぐ隣には、大人の身長をはるかに超える大きな石でできた輪があります。これは「夢レンズ」と呼び親しまれており、約半世紀かけて明石海峡大橋を完成させた原田忠次郎博士の偉業を称えて造られた記念碑です。よく見てみると、異なる岩肌が三種組み合わさっていることに気づくでしょう。これはそれぞれ「人、自然、科学」そして明石海峡大橋が結んだ「本州、淡路島、四国」を表現しているのです。

記念碑や歴史ある建物はもちろんですが、舞子公園の最大の魅力は、明治天皇が愛したことからも明らかなように、やはりそこから見える絶景でしょう。朝方や日中は晴れていれば対岸の淡路島を一望することができ、悠々と海峡を行き交う船や橋の上を渡っていく飛行機を眺め、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。

一段と景色が美しく染まるのは、やはり夕暮れ時です。西の方角の海に刻々と沈んでいく太陽は、天気が良ければその形まではっきりと見ることができます。日の入り前には鮮やかなオレンジ色に、日の入り後には静寂の青に包まれる現像的な景色を、明石海峡大橋の袂から心行くまで眺めることができます。

兵庫県内からはもちろん、四国や淡路島、大阪からも簡単にアクセスできる舞子公園で、日頃なかなか耳にすることがない優しい海の波の音を聞きながら、日本の歴史に触れたり、公園でゆっくり時間を過ごしたり、夕陽を眺めてみてはいかがでしょうか。

兵庫県立舞子公園 
所在地 兵庫県垂水区東舞子町2051番
電話 078-785-5090

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