米国デラウェア州を拠点とする投資会社のKryptoinが12日、イーサリアム(ETH)の上場投資信託(ETF)を申請したことが米国証券取引委員会(SEC)への提出書類により明らかになった。

提出書類の中で、本信託の投資目的は、「投資家がイーサリアムを売買できる実際のイーサリアム市場を反映した価格から、本信託の運用にかかる費用を差し引いた価格でイーサリアムへのエクスポージャーを提供することである。」と述べている。

KryptoinのイーサリアムETFが承認されると、他社がビットコインETFを申請する際に選択した取引所であるシカゴ・ボード・オプション取引所(Cboe)に上場することになるようだ。同社のイーサリアムETFは、同社が2019年10月に最初に申請したビットコインETFの案とよく似た機能を持っているという。同社は今年の4月に2019年の申請を修正したが、SECは6月に同社のビットコインETFに関する決定を延期している。

今年5月には、VanEckやWisdomTreeがイーサリアムETFを組成するための申請をSECに提出している。ただ、海外ではすでに複数の暗号資産ETFが承認されているが、米国では現在までに、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を基にしたETFは承認されていない。米国で暗号資産ETFが承認されると、米国の個人投資家が暗号資産の現物を直接、購入・保有することなく、暗号資産市場に参入できる。また、投資家がETFの購入を進めれば、ETFを運用する企業による暗号資産現物の購入量は増加していくため、米国でのETF申請には注目が集まっている。