大手暗号資産(仮想通貨)取引所のFTXが約4億2000万ドル(約478億円)を調達したことが明らかになった。

公式の発表によると、「シリーズB-1」となる今回の調達ラウンドで、FTXの評価額は250億ドル(約2.8兆円)となった。このラウンドには、カナダオンタリオ州教師年金基金、Sequoia Capital、ブラックロックが運用するファンド、を含む69の投資家が参加したようだ。

FTXのCEOであるSam Bankman-Fried氏は「私たちは世界中の規制当局と定期的に連携し、暗号資産投資家向けのサービスを強化する機会を常に模索している。今回のラウンドでは、FTXを世界で最も透明性が高く、コンプライアンスに優れた暗号資産取引所として位置づけることを優先する投資家と提携することができた。」と述べた。

また、「今回の追加資本と投資家グループによって、株式、予測市場、NFT、ビデオゲームとの提携など、隣接する他の市場機会にも対応していく。」とFTXのプロダクト責任者であるRamnik Arora氏は述べた。ユーザーに満足してもらえるサービスを提供しながら、事業の成長と規制範囲の拡大を目的とした戦略的な投資を行っていくようだ。

FTXはデリバティブ取引高で世界第2位の取引所で、9月に本社を香港からバハマに移転することが明らかになっている。2021年7月に行われた10億ドルのシリーズBラウンド以来、ユーザー数は48%増加し、平均取引量は75%増加、現在では1日あたりの平均取引量は140億ドルに達しているようだ。また、米国関連会社であるFTX USは、CFTC(商品先物取引委員会)からデリバティブ提供の許可を取得しているLedgerXを買収し、最近ではグローバルなNFTマーケットプレイスであるFTX NFTsを立ち上げた。