AppleのCEOであるティム・クック氏は9日、The New York Times DealBookカンファレンスで、個人的に暗号資産(仮想通貨)を所有していると明らかにした。
クック氏は、長期間にわたって仮想通貨に興味を持っており、このテーマを研究していたとし、仮想通貨への関心は個人的な観点からのものであると述べた。また、誰かに投資のアドバイスをしているわけではないとしたうえで、多様なポートフォリオの一部として所有することは合理的だと思うと、自信の見解を述べたという。
また、Appleがマイクロストラテジーやテスラと同様に企業の資金で仮想通貨を購入する可能性も否定した。現在、仮想通貨の製品やサービスを提供しておらず、App Storeでは暗号資産ウォレットアプリを許可しているが、マイニングアプリは禁止している。仮に、Appleが暗号通貨の製品やサービスを導入するとしても何年も先の話だが、CNBCは、Apple Payの幹部が2019年に、「同社が仮想通貨に長期的な可能性を見出していると述べていた。」と報じている。
2021年に入り世界の大手企業や著名人が仮想通貨に興味を持ち実際に購入したり、ビットコインがエルサルバドルで法定通貨として採用されたり、仮想通貨に大きな注目が集まっている。前日9日には、ビットコインが過去最高値を更新し、暗号資産取引所Zaifでは一時771万円に到達した。今後も、著名人のビットコイン保有報道や仮想通貨に対する企業の動向には、注目が集まるだろう。