ニューヨーク市長のEric Adams氏は20日、最初の給与を以前約束した通り暗号資産(仮想通貨)で受け取ると発表した。

給与はイーサリアムとビットコインに変換される。法定通貨で支払われる給与が大手暗号資産取引所であるCoinbaseを通じて自動的に仮想通貨に変換されるという。ニューヨーク市では規制により職員に暗号資産で給与を支払うことができないようで、暗号資産取引所を利用することで、米ドルで支払われた給与を口座に資金が入金される前に暗号資産に変換してもらうことができる。

公式発表でAdams市長は、「ニューヨークは世界の中心であり、暗号資産や金融イノベーションの中心でありたい。イノベーションの最前線にいることは、雇用を創出して経済を改善し、世界中の才能を惹きつける存在であり続けることにつながるからだ。」と述べている。また、ニューヨーク市最高技術責任者のMatt Fraser氏はAdams氏の行動を、テクノロジーを通じてより多様な選択肢を持つ人々の財務管理に力を与えられることを示す良い例、と言及した。

Adams市長は、21年11月にニューヨーク市の市長選挙に当選し、その直後に最初の3回の給与を暗号資産で受け取ると発表した。Adams氏は、アフリカ系アメリカ人として2人目の市長で、政府の非効率性を改善することを公約に掲げていた。また、暗号資産支持を表明しており、22年1月1日から4年間の任期で、今後ニューヨーク市における仮想通貨をめぐる環境にどのような変化が起こるのか注目が集まっている。