外食チェーン店として一世を風靡した『東京チカラめし』で東京に残る唯一の店舗、新宿西口1号店が28日をもって閉店することが、同店の公式ツイッターにて発表された。日本全国で100店舗を出店するなど隆盛を誇った同チェーンの衰退ぶりが知られるところとなり、ツイッターでは「東京チカラめし」がトレンドに入るなど話題になっている。

この日、『東京チカラめし』新宿西口1号店は公式ツイッターで「《閉店のお知らせ》この度、東京チカラめし新宿西口1号店は2022年8月28日(日)をもちまして、閉店することとなりました。残りわずかな期間ですが、足を運んでくださるお客様のチカラになれるよう全力で営業させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。」と告知。同チェーンの象徴ともいえる店の11年に及ぶ歴史の終わりを知らせた。同チェーンは2011年に池袋西口店が産声を上げ、翌年には全国で累計100店舗を出店するなど拡大路線を続けた。

『東京チカラめし』は牛肉を煮込むのではなく牛肉を鉄板で焼くという独自性が人気の要因だったが、同チェーンに陰りが見えてきたのは13年。牛丼とは異なり、鉄板で牛肉を焼くという調理法にはある程度の熟練した技術が求められることですぐに人材不足に陥り、チェーン全体で商品クオリティや従業員サービスを均一化できなくなる悪循環に。関西ではオープンからわずか半年で閉店する店舗が出てくるなど綻びが露呈した。その後は全国で一気に閉店ラッシュが続き、新型コロナの感染拡大がダメ押しとなって残すは新宿西口1号店と千葉の新鎌ヶ谷店、大阪の大阪日本橋店の3店舗のみとなっていた。

同店の閉店発表に対し、コメント欄には「どこにチカラめしを食べに行けばいいんだ」「東京ステマめしとして『ステマ』とゆう言葉を世の中に拡めた偉大なお店ですよね」「せめて米がうまければ。。」「自分はグルメでも何でもないけど、米がおいしくないと上の具がおいしくてもトータルおいしくないんだなと知った初めてのお店」「最後の砦が」「一時期あれだけ盛り上がってたのに」「開店したての頃はおいしかったのに勿体無い」など、さまざまな意見が寄せられている。

同店では「閉店前イベント開催決定」とし、「東京都チカラめし新宿西口1号店開店から11年間の感謝を込めてラスト4日間ありがとうキャンペーン開催します!」と追加発表。通常550円の元祖焼き牛丼・並が390円という大幅値引きで提供される。ファンには見逃せない期間となりそうだ。