2月6日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)に、「The HEADLINE」編集長の石田健氏(34)がコメンテーターとして出演。岸田文雄首相(65)の秘書官・荒井勝喜氏(55)がLGBTQなどの性的少数者に対して差別的発言をしたことに言及。MCの加藤浩次(53)と討論を繰り広げ、視聴者から多くの賛同が集まっている。

オフレコを前提にした非公式の取材で3日、荒井氏がLGBTQや同性婚について「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と発言していたことが問題となり、翌4日、岸田首相は「言語道断」と新井氏の更迭を決定した。

石田氏は「僕は内心でどんなことを持っていようが自由だと思うんです」としたうえで、「つまり直感的に『誰かが苦手だな、嫌だな』という気持ちが誰にでもあるはず。むしろこれを否定してはいけない。しかし、それをどういう形で社会と折り合いをつけていくかっていうところが1番多様性の肝だなと思っていて、『もし、あなたが私のことを嫌いであっても、それでも仲良くできる社会をつくっていこうね』というのが1番、政治、あるいは法律において大事なポイントだと思う」と持論を展開。

「だからこそ、(荒井秘書官が)そういう内心を持っていたとしても、多くの人がより権利を手に入れることができる社会をつくったらどうしたらいいのかというのを、まさに首相や秘書官に考えていただきたい」と私見を述べた。

一方で、MCの加藤は「男性も女性もLGBTQ、僕は全く一緒だと思う」「全く一緒という前提なのに、『そう思ってても仕事でやってください』という考えはダメでしょと思う」と、苦手意識や嫌悪感を持つこと自体が「平等の根底がズレてる」とし、「僕はダメだと思う」だと主張。

これに対し、石田氏は「どこに気持ちのラインを置くかっていうところも大事だと思います」としつつ、「例えば同性婚、あるいはLGBTQの権利の話でいうと、みんなやっぱり“気持ちの問題”にしすぎてしまうところが問題だと思う」と指摘。実際、性的マイノリティーが直面している問題に「住宅の賃貸が借りられない」「病院の面会に来られない」といった“権利の問題”があると例にあげ、「だから気持ちの問題と権利の問題を切り分けて考えた方がいいと思っていて」と話を展開。

「自分は異性愛者ですけど、われわれみたいな人にとっては同性愛者の方たちの権利が広がることによって何もデメリットはないわけですね。だからこそ、『この人たちの権利が侵害されている状況がおかしいよね』っていう意味で、自分は今の考えを持っているので、だからこそ全員の権利が担保される社会がいいんだなとあらためて思います」と私見を語った。

これに視聴者から「イシケン良いこと言った。無理やりLGBTQをすべての人に認めさせる必要はないのよ。苦手な人だっていることも多様性なのだから」「差別や中傷がいけないのであって実行に移さない限りはどう思おうが自由です」「マイノリティの声があまりにも大きくなって、あたかもそれが主流だと言わんばかりの世の中がおかしいと思う。いろんな考えの人がいる。個性は認めるべきだと思う」「石田さんの言うとおりですな。内心どう思おうが、それは自由。でも苦手や嫌な人がいるのは事実なんだからそれに対して折り合いを付けるのが重要」と共感の声が続出している。

「簡単に言えば、同性婚やLGBTQに対して“心の中で苦手だと思うこと自体がダメ”だと“主張したのが加藤、“苦手だなと思っていても、権利としては認める社会であるべき”と主張したのが石田です。賛同の声が集まった石田とは対照的に、加藤には『加藤浩次、内心の自由を否定しちゃダメだよ。それは絶対ダメだよ』『加藤さんや杉山さんみたいに認める人だけが正解みたいな物言いにはちょっと違和感ある』との指摘があがっていました」(政治記者)

今回は、個人が思う内心の思想については自由であるべきとの意見をしっかりと述べた石田に軍配があがったようだ。