2月13日放送『スッキリ』(日本テレビ系)では、福井県池田町が“町に移住する人たち”に向けてサイト上で公表した「池田暮らしの七か条」を紹介。視聴者から「いびる気満々」「前もって言ってくれる方が親切」と物議を醸している。
「池田暮らしの七か条」には、「草刈り機は必需品です」「都会風を吹かさないよう心掛けてください」「プライバシーが無いと感じるお節介があること、また多くの人々の注目と品定めがなされていることを自覚してください」など、生活や人間関係についての内容が7項目にわたってつづられており、これが波紋を呼んでいるという。
現地を訪れたリポーターの阿部祐二(64)の取材に、地元住民は「びっくりしました。分断されたこと本当に残念だと思っています」と回答。リモート取材に応じた移住した人たちも「表現がいくつかきつく感じるなと思うところがありました」「ショックだった。(言葉に)トゲがある」と、ショックに思っているようだ。
ほかにも「池田暮らしの七か条」には、「第1条 集落の一員であること、池田町民の住民であることを自覚してください」「第2条 地域行事の多さとともに、都市にはなかった面倒さの存在を自覚し協力してください」「第3条 集落は小さな共同社会であり、支え合いの多くの習慣があることを理解してください」との文言が。
移住してきた住民に対し「第4条 今までの自己価値観を押し付けないこと。また都会暮らしを地域に押し付けないよう心掛けてください。こあれまでの都市暮らしと違うからといって都会風をふかさないよう心掛けてください」といった注意書きもある。
これに視聴者からは「ただでさえこれだから田舎はみたいに思われがちなのに何でこの言葉のチョイスなのか」「都会から田舎に引っ越してきた人へのアドバイスの文面というより、『余所者は来るな』という感じの文面に感じる」「自分の価値観は押し付けちゃいけないのに、田舎の人の価値観は押し付けるのねといった」「こんな条文作っといて移住者に来て欲しいって正気?田舎暮らししたいと思ってもこの町だけは避けるでしょ…都会風吹かすなとか最初からいびる気満々じゃん」と批判の声が集まっている。
しかし、フリーアナウンサー・大橋未歩(44)はスタジオで「リスクを事前に説明して同意を得るのは、とても誠意ある対応だと思いました」と言うと、ホームページには子育て支援や住宅情報、就農活動日記などが掲載されており「きめ細やかな支援がある町だとよく分かった」と評価。それだけに、「(今回の7か条だけで)判断するのは酷。移住がファッションとかブームようになっているところがあるので、移住する側も自覚しないといけないと」とコメント。
また、視聴者からも「前もって公に言ってくれる方が親切。むしろ、このくらいハッキリとした表現の方が良い、曖昧な表現より遥かに良い」「あれを見て行きたくないと思う人は行かなければいいんだよ。田舎と合わないってこと。あれを書かずに住民と移住者でトラブルが起きるよりいいんだよ」「思ってても口に出さない田舎の自治体は沢山あると思う。むしろ思い切ったし、むしろ開けた田舎だと思う」「田舎暮らし7か条、正直で良いと思う。思ってたのと違ったー!を防げる」と好意的な意見も多い。
移住に「スローライフな田舎生活」を夢見ている人は多いだろうが、実際は人間関係やその土地の慣習などいろんな問題があることをきちんと理解したうえで、検討すべきだろう。