希望の党・玉木雄一郎代表(48)が資産公開でなんと「ゼロ円」との発表がなされ、大きな波紋を呼んでいる。

2日に国会議員資産公開法に基づき資産報告書が公開されたのは、昨年10月の衆院選で当選した衆議院議員たち。今回の1位は神山佐市議員(63)の9億3071万円。2位は逢沢一郎元副外務相の5億10万円、3位は麻生太郎財務大臣の4億8682万円で、上位の6名は自民党が占めた。

議員たちの資産総額の平均は2892万円(共同通信調べ)で、1億円越えは27人。前回公開された15年5月よりも571万円減る結果となったのはダントツの首位だった故・鳩山邦夫元総務大臣(30億6520万円)が死去したことによるものだったという。

そして、各党党首は自由党・小沢一郎共同代表(75)の2億1491万円を筆頭に、自民党・安倍晋三総裁(63)の1億396万円、共産党・志位和夫委員長(63)・1148万円と続いた。だが、立憲民主党の枝野幸男代表(53)は132万円、希望の党・玉木代表にいたっては「ゼロ」という報告だったことで「さすがに、それはないだろ」というツッコミが各所で上がっている。

国会議員の年収は給与にあたる「歳費」が月129万4000円に、年2度のボーナス「期末手当」が約600万円で合計約2,200万円。これは2位のアメリカの約1,570万円を抑えて堂々の世界1位である。そこに「文書通信交通滞在費(文通費)」が毎月100万円支給される。しかも、文通費は使途報告の義務がなく、非課税。ということで、毎年約3,400万円以上のお金を議員たちは手にしているわけである。それを考えれば、議員生活4期目48歳の党代表が「資産ゼロ」は禁治産者か、小学生かとも疑いたくなる。

これにはネットSNSや掲示板からも「そりゃ支持率もゼロ(※世論調査・希望の党)になるわw」「清貧アピールもいいかげんにしろ! むしろ嫌味だわ」「生活保護必要なレベルだろ」「ゼロで報告書を出そうとする根性が気に食わない」「せんせい、獣医師献金はおやつに入らないんですか?」「せめて志位さんみたいに公団に住んでみれば?」と非難囂々の様子であった。

だが、こんな「清貧アピール」がまかり通るのも致し方ないという見方もある。というのも、資産公開法が穴だらけザルなのだ。同法は80年代後半のリクルート事件、佐川急便事件など汚職事件の反省から、92年に施行されたのだが、なんと現金も普通預金は対象外で、家族名義の資産も含まれない。虚偽記載や申告漏れへのペナルティーもないから、好き勝手やりたい放題なのである。

ちなみに「資産ゼロ」報告は玉木代表以外では、首相になってほしい1位(読売新聞社・世論調査/4月1日)の小泉進次郎議員(36)も同様である。彼はいつ落選してもいいように普段から「身軽な生活を心がけている」として、不動産も預貯金も保有しないのだという。こちらも清貧アピールなのだろうが、持たざる者の身勝手さに重すぎる日本の命運を委ねる気にもならない。