自民党の党大会で配られたお土産が「タイミング的にしゃれにならない」と話題になっている。
問題の商品は、3月25日に東京・高輪のグランドプリンスホテルで開催された「第85回 自由民主党定期党大会」で参加者に配られたマグネットシールのお土産。商品は同党が作成したと思われる特製品で、冷蔵庫やホワイトボードに貼って、水性ペンでメモができ、拭いて消せば何度も使えるという代物。
だが、包装に安倍晋三首相(63)のイラストが入り、その横に「書いても消せる」というメッセージが書かれていたから、さあ大変。折しも、森友学園の土地購入をめぐる財務省の決裁文書が書き換えられる問題が国会でも紛糾するさなか。「書いて消せる」のフレーズは意味深すぎる。文書書き換えが問題になったのが3月2日なので、あらかじめ発注していた商品には違いないだろうが、お蔵入りにすることは出来なかったのか。
あまりのタイミングに自民党関係者からも「さすがに、これはマズい」「もはや自虐的か」などの懸念も上がっていたというが、大会内ではわざわざ司会者が「水性ペンを使うと、家庭や職場でメモとして何度も使うことができます!」と紹介する始末。同大会に出席し、挨拶の冒頭から「財務省の決裁文書書き換え問題をめぐり、皆様には大変ご心配をおかけしており申し訳ない思いでございます」と述べた安倍首相の顔に、ドロを塗ることになってしまったのである。
同商品の存在は、共同通信が同日の内に配信。朝日新聞と毎日新聞の両社が軽妙に報じた。同報道を受けてソーシャルメディア上でも話題になり、「らくらく改竄セットですかぁ・・・それ笑えると思ってるのかな、発注したパーティは」「書いても消せるって開き直ってますね」などの揶揄が上がっていた。
ちなみに、両新聞へのリツイートには「佐川の証人喚問が完全に不発だったんで八つ当たりか」「この時期に記事にするあたり悪意を感じる」「あなた方は誤報したらデカデカと誠心誠意謝ることを覚えましょう」など記事自体への批判も出て、まさかのヤブ蛇を食らう形となっていた。「書いても消せる」のキャッチコピーが思わぬ物議を呼んだ一件だった。
Japan's Prime Minister Shinzo Abe, who is also ruling Liberal Democratic Party (LDP) leader, shouts 'Banzai' (cheers) as he raises his hands with members of the LDP during the annual party convention in Tokyo, Japan March 25, 2018. REUTERS/Issei Kato (Japan)