自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(36)が3月25日に東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催された「第85回 自由民主党定期党大会」の後、30分以上にわたり報道陣の取材に応じ自論を展開した。しかし、発言を聞いた一部の識者からは「キレイごとばかりで、中身が薄すぎる」と落胆の声が上がっている。

進次郎氏の同取材は、とにかく直接的な責任追及や明言を避けて、「アベが悪い」という答えを引き出そうとする記者の質問を巧みにかわす、じつに不可思議な問答だった。

「森友問題で1番悪いのはだれ?」という記者の質問には「悪いのは1人じゃない」と、どうにとでも取れる回答。さらに「安倍政権は腐敗してるのか?」とツッコんで聞かれると、「全世界の権力は腐敗する!」をくり返すだけで、これまた安倍政権の責任にはまるで触れず。そして「(安倍首相は)退陣すべきか?」と問われると、「北朝鮮だったらその質問は命懸けですよ! 命を懸けずに聞きたいことが政治家に聞ける国、いい国だね〜」とケムに巻く始末。

とにかく、安倍政権への直接批判は決してせず、かつ、「平成政治史に残る大事件」などと漠然と不正については嘆いてみせる、終始大物然とした語り口であった。

この進次郎の発言に対しては、作家・百田尚樹氏(62)が27日の『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)で「一見、難しそうな、尤もらしそうな事を言っているが、結局何も言っていない。まるで中学生の弁論大会に出てくるような文章」と酷評。田中真紀子・元外務大臣(74)も28日放送の『ビビット』(TBS系)の中で「これおかしいって言えばいいものを、ぎりぎり評論家みたいなことを言って」「もっと本気で取り組むんだったら、自分が質問しなければ」と厳しく批判した。

進次郎氏のネット上での評価もそれに近く、「”全ての権力は腐敗するっ!”とか、言葉に酔ってる中二男子か」「演説は上手いけど、中身なさすぎてワロタ」「間を空ける喋り方とか、親のマネしすぎててカッコ悪い」「杉村太蔵並みの薄口総括。1ミリも響かないからガス抜きにもならねえわ」「黙れ小僧! cv.美輪明宏」など、安倍支持の保守層からは散々の低評価であった。

ともあれ、自分では問題の核心には踏み込まず、安全地帯から人ごとのように嘆くだけでは、ワイドショー受けの野党と変わらない。ただ国益のために、安倍政権とともに身を切り、血を流してくれる政治家をネット世論は嗅ぎ分け、待望しているのではないだろうか。