ドイツの伝説にはまだ詳しくない筆者ですが、唯一分かったのは「ニーベルンゲンの歌」のシーンを描いたもの。泉で水を飲んでいるジークフリートを重臣ハーゲンが背後から暗殺する場面が描かれています。

「ニーベルンゲンの歌」繋がりですが、オーデンヴァルト地域にはジークフリートが暗殺されたとされる泉または井戸が各所にあるのです。

日が暮れて暗くなった町の中で街灯が照らされると、それはまさに幻想的な伝説の世界にいるかのよう。街灯を順にまわりながら描かれている伝説について語り部が語るツアーも、夜になると開催されます。

ファンタジーな旧市街を楽しんだら、町を見下ろす丘の上に立つ城シュタルケンブルクへも行ってみましょう。11世紀半ばに防衛目的で建設された城は、その後17世紀後半にはフランスの城砦を見本に増改築がなされました。

18世紀以後は住む者もなく廃墟となっていましたが、現在は一部が改修されてユースホステルになっています。高台にあるため、ここから眺める旧市街もまた美しいです。

ヘッペンハイムはフランクフルトやハイデルベルクからもアクセスがしやすく、日帰りも十分可能です。可愛い旧市街のなかに潜んでいる伝説の世界。そこに迷い込んでみるのも楽しいですよ。

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