■返済しなければ政治干渉か軍事拠点化…「闇金より怖い」中国の融資

現在、中国が途上国のインフラ整備に力を入れるのにはわけがあります。他国に中国人民解放軍の基地を作って、軍事拠点にしようとしているのです。既にアフリカに人民解放軍の軍事基地が開拓されており、これからも途上国に増え続ける見通しです。

他には、南シナ海の埋立地に軍事基地が存在し、これらは「一帯一路」の中途の軍需補給の要塞の役割を果たす可能性があります。

「一帯一路」の現在の惨状を参考までに述べますと、既に70カ国が参加し、中国のインフラ整備を頼っています。しかし、相手国は財政的に厳しい国家が多数で、中国に整備費を払えない深刻な状況にあります。

そうした中でも、スリランカはIMFから資金を借り入れることを申請。続いて、パキスタンが今年の秋にIMFから借り入れる予定です。パキスタンの対中国の未払い額は620億ドルにのぼり、その金額の一部は「一帯一路」のインフラ整備の工事費です。それ以外は、ジブチ、キルギス、タジキスタン、モンゴル、ラオス、モルディブ、モンテネグロは中国への未払いで深刻な財政危機に陥ることになりました。

このような大量の借金を抱える小さな国の存在は、中国にとって好都合なのです。これを機にと言わんばかりに、中国政府は圧力的に他国への政治干渉をします。例えば、台湾の領有権や中国の共産党の正当性、共産主義のイデオロギーなどを相手国に押し付ける、強烈な「カツアゲ」条件が成立しました。実際、多くのアフリカ国家は中国へ「友好」の意を示すために、相次いで台湾と「断交」しました。

■トランプ政権の英断、IMFが一帯一路参加国への貸付禁止へ!?

当然、アメリカは中国の世界征服の野心を警戒して、干渉を開始しました。

IMFを主導するのは「最上位出資国」である日本とアメリカです。上記の発展途上国が「一帯一路」の債務返済をIMFから借り入れることは、日米のお財布から、中国共産党の世界侵略計画を意図していない所で加担することになるのです。そのためトランプ政権は、IMFの「一帯一路」参加国への貸し付けを禁止という英断をしたのです。

ODAに始まり、今回はIMFといったように、昔から中国共産党は日米のお金にタカる一方で、途上国には政治的な手段で圧力をかけたり、侵略行為を増幅させています。もし、アメリカの現在のトップがトランプ大統領でなければ、中国共産党の「卑しい」行為を阻止することが出来なかったでしょう。そして日本も、安倍晋三首相と自民党でなければ、もしかしたら地獄行きの「AIIBバス」に乗っていたのかもしれません。

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