祈るっていえば神様だけど、オレが神職の末席の末席に就いたってことは先般ご報告した通り。そんなオレがこの記事についてつべこべ言うなんて叱られるかもしれねぇが、ちょっと感じたことを書いてみたい。
「陛下は靖国を潰そうとしてる」靖国神社トップが「皇室批判」https://t.co/dGm4uw7Wln
— NEWSポストセブン (@news_postseven) 2018年9月30日
来年、天皇の「代替わり」と創立150年が重なる大きな節目を目前に、前代未聞の問題発言が神社トップである宮司から飛び出したのだ。 pic.twitter.com/dtZhfFXFJt
オレが神職の講習を受けて最も感じたことは、魚河岸以上に閉鎖的な世界ってこと。もっとも「伝統を守る」ことが主な仕事だから、それも仕方ないことだと思う。ただそういう組織って往々にして「ムラ社会」化していくのは当然の成り行きだと思う。
今回の宮司さんの発言も目を疑った。天皇陛下をお守りする立場の神職の発言とは到底思えない。この方「3つの大学、大学院を出たあと伊勢神宮に奉職。以来、伊勢神宮一筋で、宮司を補佐する禰宜(ねぎ)という要職に登り詰めた」という、いわば神社界の生粋のエリートと言えるだろう。
でもどの世界でも、その中のエリートってのは、結構タチが悪い。特に長年その世界しか知らずにすくすく育ってしまうと、自分の無理やりな屁理屈でもごり押しすれば通ってしまう環境に慣れちまう。それがその人のやり方として、通用すると本人が思い込んでしまう。
で、表に向けても同じようなやり方をしちゃう。でも世の中はそのローカルルールでは動いてねぇから、すぐに疑問を呈される。その結果追いつめられると「言ってない」とか白々しい言い訳をする。今回も事実確認のインタビューを取りに行った記者に「教学研究委員会、僕、出てませんよ」だって。
これって、この件だけじゃなく、某大アメリカンフットボール部や体操協会?(正式な呼び名は知らない)、ボクシング協会、相撲協会、そして魚市場も根っこはこの類だ。
つくづく日本人ってのは「ムラ社会」を作るのが好きなんだなぁと思う。ただムラの中だけでやってる分にゃ良いけど、一歩表に出りゃ独自のローカルルールは通用しない。だからいい歳こいたおっちゃんが狼狽え、ミエミエの誰にでもバレるうそをつく。みっともないったらありゃしねぇ。
しかしこーゆー話は平和の裏返しだよねぇ。でもねぇ物事ってのは始まりがありゃ、必ず終わりがあるのが世の常だ。
平和な今だからこそ、各々が胸に手を当て考えなきゃいけない。特にそれなりの組織の長はね。たぶんこんな類の話、これからもいっぱい出てくるよ。他の団体だからって笑ってらんねぇよ。
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