ベルンカステル・クースには「病気を治すワイン」の伝説が残っていますが、その中で大病を患っていた大司教が滞在していたのがこの城。1692年の火災により城は焼け落ち、その後再建されることはありませんでした。

廃墟となった城は1920年から町の所有となり、現在はその雰囲気を活かしてレストラン・カフェとしても使用されています。

城の塔にも登ってみましょう。らせん状の階段を上っていくと、目の前に広がるのは大きくカーブを描くモーゼル川。川沿いの斜面にはぶどう畑が果てしなく広がり、その迫力には息を飲むほど。ワイン一大産地としての威厳さえ感じさせます。

筆者が訪れたのは夏だったので、ブドウや木々の葉が青々と茂る爽やかな景色が楽しめました。秋になるとこれらが黄色く色づき、風景も哀愁あるものへと変わっていくのです。

2000年前のローマ人や中世の城主も見ていたであろう、モーゼル川の絶景。雄大な流れを称えるモーゼル川は、過去と変わらぬ姿のままで今日も訪れる者を魅了しています。

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