クリスマスシーズン真っ只中のドイツ。各地でクリスマスマーケットが開催され、その数はなんと2500以上にものぼります。

なかでも「ドイツ3大クリスマスマーケット」として広く知られているのが、ニュルンベルク、シュトゥットガルト、ドレスデンの3都市。今回はこのなかからドイツ東部の町ドレスデンのクリスマスマーケットを紹介します。

「ドイツ最古」と言われているドレスデンのクリスマスマーケット。元の起源は1434年のクリスマスイブの前日に、ザクセン選帝侯フリードリヒ2世が1日限りで開いた市だと伝えられています。小さかった市はその後500年以上の歳月をかけ、ドレスデンのクリスマスには欠かす事のできない盛大なクリスマスマーケットへと変貌を遂げました。

このクリスマスマーケットは、ドレスデン名物のクリスマス菓子であるシュトレンにちなんで「シュトリーツェルマルクト」とも呼ばれています。今年で584回目を迎える歴史あるシュトリーツェルマルクトには240以上の店が並び、期間中の訪問者数は240万人以上。特に週末には大変な賑わいを見せます。

シュトリーツェルマルクトの店に並ぶ品々は、ドレスデンや周辺地域を象徴するものが中心。手工業品で目を引くのは、チェコとの国境に連なるエルツ山地の木工製品。食べ物ではプルスニッツという小さな町のプフェッファークーヘンが有名です。

特にエルツ山地の木工製品はこのクリスマスマーケットに欠かせない存在。

今となっては各都市で見かけるようになったピラミッドも、もとはこの地方の家庭に置かれていたクリスマスの飾りだったのです。

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