米国の大手仮想通貨取引所コインベースが新たに仮想通貨XRPやステーブルコインのUSDCを利用してユーザー同士の国際送金を無償で提供するサービスを開始する。同社ブログで詳細が公表された。

同サービスでは、法定通貨を他国のユーザーへ向けて、その地域に応じた法定通貨に換金された状態で(法定通貨の変換を行う)送金することができ、そのブリッジ通貨として仮想通貨XRP(リップル)と米サークル社が発行するステーブルコインのUSDCが活用される。

新サービスに関する内容では、以下のように表記されており、コインベース側の主張では提供するサービスは「自社送金サービス」ではなく、仮想通貨取引の後に地域ごとの法定通貨への換金が可能となるサービスであると説明した。

「コインベースの口座を持っているユーザーはXRPまたはUSDCを利用して世界中にお金を送金することができるようになった。
国際送金に適した仮想通貨を利用し、対象の仮想通貨を送金して受付人が自国の法定通貨に換金することで可能となる。
コインベース同士の取引には手数料が無料となり、コインベースのユーザーでない場合は少額のオンチェーン・ネットワーク手数料が必要となる。」

自社送金サービスではないなら、どういうサービスなのか?
このサービスの目的としては、「仮想通貨を利用する送金を体験してみる」とした教育プログラムの一環のようだ。他国に住むユーザーへの送金時には、これまで法定通貨を銀行などの国際送金サービスを通して行なっていたが、決済に適した仮想通貨を挟む送金と法定通貨への換金を合わせたサービスを無料で提供することで、擬似的な仮想通貨の国際送金サービスを体験できるサービスを提供する。

このような内容の応用技術を提供するRipple社のxRapidやILPなど、仮想通貨やブロックチェーンの技術を一般にも肌で感じてもらえるサービスとして、良い試みとなりそうだ。

このサービスは、仮想通貨取引所コインベースの対応地域である100カ国から利用できるほか、対応地域外でもXRPネットワーク自体は利用可能であり、Coinbase Japanが認可されれば、日本からの利用も可能となるかもしれない。

送金手順
1. コインベースの口座を新規作成、またはログイン
2. 送信先がXRP・USDCを法定通貨に換金できることを確認
3. 送信したい額をXRP・USDCに換金
4. XRP・USDCを保管するウォレットから「Send」を選択
5. 送信したい額、送信先のウォレットとEメールアドレスを入力

仮想通貨XRPを送金通貨として賞賛

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