スペイン・テネリフェ島におけるハイライトのひとつが、島のほぼ中央にそびえるテイデ山。テイデ山は標高3718mとスペイン領にある山では最高峰を誇り、ユーロが導入される前にはスペイン紙幣にも印刷されました。

山の麓には面積約1万9000ヘクタールの国立公園がひろがり、ここでしか見られない希少な植物や変化に富んだハイキングコースが人気を集めています。

そんなアトラクションが豊富なテイデ国立公園におけるハイライトとなるのが、「ロケ・デガルシア」と名付けられた奇形の岩々。まるで生きているかのように多種多様に変化した岩の数々が、訪れる者をその姿で圧倒します。

不思議な形をした岩々が横たわるのは、テイデ山の南側に広がる標高約2200mのエリア。綺麗に舗装された道路(TF-21)沿いにあるので、車でのアクセスも容易です。

地殻の隆起などによって形成されたと言われている岩々は、最も古いもので約170万年前に形作られたと予想されています。100万年以上もの長いあいだ、この地で雨や風、そして照りつける太陽をうけながら、今私達が目にしている姿へと変貌を遂げていったのです。

岩は途中部分まで上ることができます。上へ行くごとに風がどんどん強くなり、何かにつかまっていないと吹き飛ばされてしまいそうなほど。

ここからは岩々のなかでも最も印象的な形をした岩、「ロケ・シンチャド」の姿がよく見えます。なぜ倒れないのか不思議なくらいうまくバランスを取っている岩。下半分は上半分にくらべ柔らかい地質であるため、下ばかりの浸食がすすんだ結果このような形になりました。

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