北上盆地のほぼ中央部に位置し、奥羽山脈や姫神山などに囲まれた風光明媚な東北の都市、岩手県盛岡市。

石川啄木や宮沢賢治が過ごした場所としても知られ、南部富士とも呼ばれる美しい岩手山が市内からも見える盛岡は、町歩きも楽しめる楽しい街だ。

そんな盛岡に、あの有名ハンバーグのレストランチェーン「びっくりドンキー」の1号店があることをご存知だろうか?

今回は今や全国チェーンの人気ハンバーグレストランへと成長した「びっくりドンキー」の原点であったお店、岩手県盛岡市のベルをご紹介したい。

・1968年(昭和43年)創業の老舗レストラン
「びっくりドンキー」の原点であるベルとは、「ハンバーガーとサラダの店・ベル」として岩手県盛岡市大通に開業したお店。

1968年(昭和43年)といえば、小笠原諸島が日本に復帰し、日本のGNPがアメリカについで世界第2位となった年。国内ではこれまでなかった郵便番号制度が実施され、週刊少年ジャンプが創刊、そして深夜ラジオ番組のオールナイト・ニッポンがスタートするなど、様々な新しい試みがスタートしたタイミングであった。

開業の3年後である1971年(昭和46年)、マクドナルドの日本進出の噂を聞いたベルの社長は、ハワイのマクドナルドを視察して最先端のハンバーガーショップに敵わないと実感。

帰国後、メニュー構成をハンバーガーから日本人を意識したハンバーグ定食へ転換し、ハンバーグ、ごはん、サラダを一つに盛り付けるディッシュメニューの原型を発想、この考え方はいまなお「びっくりドンキー」の基本形として、令和の時代となっても受け継がれているのだ。

そして、50年前に13坪で始まったお店は、いまや全国にそのハンバーグディッシュの美味しさを紹介し続けている。

IMG_7519

・独創的な店舗で味わうハンバーグディッシュ
こちらのお店、令和の時代を生きる我々が見ても、非常に独創的だと感じられる店構え。

次ページ