またスケーラビリティの観点からも、フェイスブックの言うように何億人が決済するプラットフォームとしては非力だ。シャーディングや、プラズマ、レイヤリングなどの、他の最新プラットフォームが取り組んでいるスケーラビリティの想定がなく、このままでは想定される使用方法を支える基盤がない。

もちろん、新規のコンセンサス・アルゴリズム(合意形成方法)やMOVE言語の仕様など目新しい所はあるものの、総合的に考えて、何か新しい価値提案があるわけではないと結論できる。

以上のように厳しい感想を書いたのだが、これらの欠陥をもってしても、フェイスブックのユーザーベースがあれば市場を席巻できるのか? それとも結局、Libraの価値提案の低さから使われることがないのか。私は後者と考えるが、その結論は市場が下すだろう。

---

執筆者名:大石哲之
ブログ名:ビットコイン研究所

  • 1
  • 2