住宅金融事業を行う日本モーゲージサービスは7日、同社の子会社で、住宅保証プログラム事業やICT・クラウド活用による業務支援事業を行う住宅アカデメイアが、ブロックチェーン専門の開発とコンサルティングを行うBUIDLと業務提携を結び、ブロックチェーン技術を活用した住宅分野の電子取引システム等を共同開発すると発表した。
同社は、近年、ブロックチェーン技術の利用領域が拡大しており、「データの改ざんが困難」であるという特性を活かし、契約書・権利等のデータの記録など、暗号資産(仮想通貨)以外の様々な分野で活用されるようになってきたと伝えている。一方で、住宅業界においては、紙や口約束による契約締結等、古い習慣が根強く残り、合理性や透明性といった観点からは程遠いのが現状であると指摘している。
こうした現状を背景に、住宅会社向けに業務支援クラウドシステム「助っ人クラウド」を開発する住宅アカデメイアと、ブロックチェーン案件における開発やツール提供、調査・研究を行うBUIDLが業務提携し、ブロックチェーン技術の活用により透明性・信頼性の高い電子取引システムの共同開発に取り組んでいくにいたったと説明している。
今回の提携により、『元請負、下請負、孫請負、建材の仕入れ等、様々な商取引が発生する住宅建築請負全体における商取引の電子契約・電子決済および契約書等のエビデンスを保管・管理ができるサービスを共同開発する』としており、これにより、『印紙代等のコストや手間の削減といった合理化だけでなく、口約束が未だ行われている下請負や孫請負の契約締結が、改ざん耐性の高いデータで管理・保管され、透明で信頼性の高い堅牢な取引ができるようになる』と述べている。