建築やデザイン、美術を学んだことのある人であれば、一度はどの名を聞いたことがあるであろう造形学校「バウハウス(Bauhaus)」。学校として存在したのはわずか14年のみですが、この学校で生まれたシンプルかつ機能的なデザインが20世紀の芸術や建築思想に与えた影響ははかり知れません。
1919年にヴァイマールで産声をあげたバウハウスは、今年で創立100周年。そこで今回は誕生の地ワイマールおよび全盛期を迎えたデッサウで、この節目の年に訪れたいバウハウスゆかりのスポットを紹介します。
まず紹介するのは、創立100周年を記念してヴァイマールで今年4月にオープンしたばかりのバウハウス博物館。2千平米以上の展示面積を誇る館内では、初期の作品を中心に芸術作品や家具など約1000品が展示され、バウハウスが辿ってきた歴史に触れることができます。
無駄なものを排除したシンプルで機能的、かつ美しいデザインは、バウハウスの代名詞ともいえるでしょう。細部まで計算されつくしたデザインは、シンプルでありながら圧倒的な存在感を放っています。
町の中心部から少し離れた場所にある「ハウス・アム・ホルン」は、バウハウスがヴァイマールで唯一実現することのできた建物。バウハウス関連の建築群としてユネスコの世界文化遺産にも指定されています。
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