1923年に実験住宅として建設され、内部ではリビングを中心に寝室、ワークスペース、バスルームなどを配置するなどした機能重視の設計を体感することができるでしょう。
バウハウス大学は、もともとバウハウス学校の校舎だった建物。1919年の設立当時はドイツ建築界の巨匠ともいわれるヴァルター・グロピウスを校長に迎え、ヨハネス・イッテン、ライオネル・ファイニンガーら豪華教授陣が教鞭をとりました。現在は建築、土木工学、アート・デザイン、メディアの4部門の学生がここで学んでおり、校舎内部は学生でなくても自由に見学することができます。
ヘルベルト・バイヤーによって描かれた階段踊り場のグラフィックや校長ヴァルター・グロピウスの部屋、アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデによる螺旋階段など、構内のいたるところにバウハウスの精神が息づいているのが感じられます。
1925年にはヴァイマールから追われるようにして、北東170キロほどの場所にあるデッサウに移転したバウハウス。教育方針の明確化や地元リベラル層の支持のもと活動が活発化し、やがて最盛期をむかえて国際的な評価も高まっていきます。新校舎はグロピウス設計によるもの。
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