とり天の生みの親は東洋軒の創業者で、天皇の料理番を務めたこともある宮本四郎氏。四郎氏はもともとフレンチのシェフで、東洋軒も開店当時は西洋料理レストランでした。
しかし「これからの時代は中華料理」だと考えた四郎氏は、昭和10年(1935年)に台湾からシェフを呼び寄せて、中華料理店に鞍替え。
その中で、当時から存在していたものの、骨付きが当たり前だった唐揚げに対し、「女性は食べにくかろう。そもそも冷めたら硬くなるのがいかん」と考え、骨がないモモ肉を使い、箸でつかみやすいよう細長くカットしたとり天を生み出したのです。
西洋料理店から中華料理店に鞍替えする大胆さと進取の気質を持っていた四郎氏だからこそ、「これからの時代に求められるもの」を敏感に察知し、今では「大分名物」として全国に名をとどろかせるほどの地位を築いたのですね。
とり天の予想以上のおいしさはもちろんのこと、創業者の発想力にも感動。いやはや、恐れ入りました。
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お店 レストラン東洋軒
住所 〒874-0907 大分県別府市石垣東7丁目8番22号
休業日 毎月第2火曜日
営業時間 11:00〜15:30(15:00O.S)、17:00〜22:00(21:00O.S)
公式サイト:https://www.toyoken-beppu.co.jp/