米決済大手Mastercardは9日、スタートアップ参画プログラム「Mastercard Start Path Crypto」に新たなスタートアップ企業5社が参加すると発表した。

同プログラムは、仮想通貨やデジタル資産への関心が高まる中、ブロックチェーン技術を用いて世界中の人々や企業が抱える実社会の問題を探り、解決することを目的としている。プログラムに参加する企業は、世界中のパートナーからなるMastercardのエコシステムとつながり、ブロックチェーン技術のイノベーションを拡大・加速できるようだ。

今回は、Ava Labs、Envel、Kash、LVL、NiftyKeyが選ばれた。

Ava Labsは、スマートコントラクトプラットフォームであるAvalancheを開発しており、Avalanche上では、分散型アプリケーションを簡単に立ち上げることができる。Envelは、人工知能(AI)を搭載したモバイルバンキングアプリを開発しており、予算編成、貯蓄、投資をリアルタイムで自動化できる。ステーブルコインのUSDCの活用も目指している。

Kashは、分散型技術で、貯蓄や投資を簡単かつ安価に行えるようなP2Pプラットフォームを提供している。貯蓄、投資、インフレ対策などの経済的自由を解決し、ステーブルコインを使った高金利の貯蓄で富を築く機会も模索しているという。LVLは、ビットコインバンキングアプリを開発している。ビットコインを無料で売買できたり、LVL発行のマスターカードを使って商品やサービスの支払いをしたり、ビットコインに特化したサービスに注力している。

NiftyKeyは、Boson Protocolで接続された仮想通貨報酬プログラムのプラットフォームを開発している。金融機関がNFT(非代替性トークン)を使って顧客にロイヤリティ商品やサービスを提供できる。また、メタバースと物理的な世界の架け橋となることを目指している。

MastercardのNew Digital Infrastructure & Fintech部門のエグゼクティブ・バイスプレジデントであるジェス・ターナー氏は、「経済的自由の向上を目指すサービスやステーブルコインを使った新しい付加価値サービスなどと、Mastercardの専門知識を組み合わせることで、新しい支払い方法へのアクセスが加速し、消費者や企業の選択肢が優先されると確信している。」と述べた。