「タイの京都」とも称される古都・チェンマイ。市街には多数の寺院が残っており、今もランナー王朝の都として栄えた当時の面影が色濃く残っています。

そんなチェンマイには「ワット・プラタート・ドイ・ステープ」や「ワット・プラ・シン」など、タイでも有数の格式あるお寺がある一方、ちょっと風変わりなお寺もあります。一度見ると忘れられないほどのインパクトを残すお寺が、「ワット・シースパン」。なんと、世界で初めての銀細工のお堂をもつお寺なのです。

チェンマイの銀寺「ワット・シースパン」があるのは、旧市街の南にあるチェンマイ門から南西に進んだウアラーイ通り。サタデーマーケットが開催されることで知られるこの通りは、銀細工のお店が並ぶ職人通りでもあります。

そんなチェンマイの「銀細工のメッカ」ともいえる場所に建つワット・シースパン。門をくぐって敷地の奥にある礼拝堂が目に飛び込んできた瞬間、あまりの存在感に目を見張ります。

ワット・シースパンに来る途中、「チェンマイの銀閣寺」という看板を見かけましたが、まさに正真正銘「銀閣寺」!京都の銀閣寺は「金閣寺」との対比でそう呼ばれているだけですが、こちらはお堂全体が銀色なのです。

屋根も外壁も銀色なら、内装も銀色。礼拝堂の横に鎮座するガネーシャ像も銀色に輝いています。

ワット・シースパンと対面して驚くのが、装飾の精巧さ。銀色の装飾はペイントなどではなく、板を背面から一点一点打ち出すことによって絵柄が表現されているのです。

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