96日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に、宗教社会学者の塚田穂高氏がリモート出演。宗教問題に関する、テレビ朝日解説委員の玉川徹氏(59)の発言の問題点を指摘する場面があり、ネット上から称賛を集めている。

この日、番組では旧統一教会の信者を親に持つ“宗教2世”の問題を特集。合同結婚式で生まれた子どもが生まれながらに貧しい生活環境を送っていたり、親に信仰を強制されたり、自身のバイト代も献金に使われたりしたという。

この話題に対し、玉川氏は「1世は自分で(旧統一教会への信仰を)選んでるわけですよね。自分の人格が出来上がってから自分で選んでる。自分で選んだ先が恋愛禁止であれ、自分の生活に関わるほどの献金であれ、自分が出来上がってから選んだことなのでね」と指摘。一方、宗教2世に対しては「社会がなんとしてでも支えないといけないんだなと思います」と社会の受け入れが必要だとした。

しかし、この玉川氏の発言に塚田氏は「1世が(旧統一教会を)自分で選んだというのは原則として一般的にはそうなんですけど、旧統一教会の場合は正体を隠した勧誘から入ってる。やっぱり特殊性があるので」と反論。「だから1世はOKとすぐならないというところも一点だけ補足させていただきます」と話し、玉川氏も「そういう場合があるか」と頷いていた。

この玉川氏と塚田氏の発言にネット上からは、「知らされず騙されたみたいな形で入信していた人もいるもんな」「1世は自己責任みたいな発言はあり得ない」「玉川のカルト性を軽視した発言を訂正してくれてよかった」という声が集まっている。

「旧統一教会の問題点のひとつは、まず宗教団体であることを隠して近づき、自覚のないまま教義を教え込ませて信者にさせていくという点。玉川氏の発言はそういった人たちの被害を取りこぼすものになっていました。しかし、塚田氏がそれをすぐにフォロー。玉川氏の誤った認識による発言を訂正したことで、多くの視聴者から称賛の声が集めていました」(芸能ライター)

旧統一教会の被害者をこれ以上増やさないためには、「1世は自己責任」と切り捨てることではなく、騙されて入信した人も被害者として社会が受け入れること。玉川氏も塚田氏の指摘にすぐに納得した様子を見せていた。