導入
iGaming業界はこれまで欧州にて栄えてきたが、近年、米国やアジア諸国に展開するケースが増えてきている。その波はiGamingのサイトを運営する企業だけでなく、そのサイト上で稼働しているゲーム制作スタジオにも及んできている。
その代表例としてマルタ共和国とポーランドに拠点を置くゲーム制作会社、Kalamba Gamesが挙げられる。今回、当該企業が日本のメディア運営会社とインタビューを実施し、その内容が興味深い内容だったので、取り上げていきたい。
インタビュー概要と考察
Kalamba Gamesは、2016年にオンラインカジノ業界のベテラン、スティーブ・カトラーとアレックス・コーヘンによって設立された。業界経験が長いメンバーが多いため、ゲームに対する深い造詣が当社の強みで、ギミックの詰まったゲームを数多く世に送り出している。
特に、インタビューでは、アートワークやUIに関して多く言及しているので、Kalamba Gamesはビジュアルの面ではかなりの自信があるように伺える。
なんでも、創業時のミッションは、”最高のソーシャルゲームとリアルマネーゲームを一体にしたプロダクトを提供する”で、ただただゲームを作るだけに留まらない、志の高いテーマを掲げているようだ。
さらに、日本マーケットに対する拡大は、自然なことであると述べており、日本がiGaming業界では重要な市場であることは、当然のことのようにされている点は非常に興味深く感じるのではないだろうか。
なお、Kalamba Gamesはまだ日本市場に特化したゲームは制作しておらず、どのようなゲームが好まれるかは、既存ゲームの利用実績などから調査しているという。こういった背景を知ると、実際に日本向けのゲームがリリースされた際には、どのようなビジュアルで、どのような機能が搭載されているか詳細を確認したくなってしまうだろう。
今後の戦略に関しては、愚直に人を惹きつけ、楽しんでもらえるゲーム作りをしていくという職人気質な面は、モノづくりで経済成長を遂げた歴史を持つ日本人にとっては、どこか通づるものを感じるのではないだろうか。Kalamba Gamesの動向に今後には今後も目が離せない。
Kalamba Gamesについて
冒頭で述べた通り、Kalamba Gamesは欧州のマルタ共和国とポーランドに拠点を置くゲーム制作会社である。50名程度の従業員で構成される、いわばSMBレベルの規模感の企業であるが、数多くのオンラインカジノに当社のゲームが利用されているため、利用者は数知れないほど多いことは疑う余地がないだろう。
過去には、数々の名作を出しており、根強いファンを有している。具体的なタイトルはというと、「Safari Chase Hit ‘n’ Roll Slot」、「Blazing Bull Cash Quest Slot」、「Super Size Atlas Slot」などが挙げられる。
iGamingとは
iGamingという言葉は、主に欧州で使われていることで耳馴染みがない人も多いだろう。この言葉の代わりにオンラインカジノと使う人も多くいる。
欧州では当該産業は堅調な成長を見せており、ヨーロッパ規模で数年後には実店舗を伴うランドカジノの半分くらいの収益を上げる事業になると予想されている。欧州では当産業の主要企業は上場を果たすなど、社会からの信用も確実に高まっていることが伺える。