『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)9日放送回で、放送法をめぐる行政文書について高市早苗経済安全保障担当大臣(62)が「捏造」と主張している件を報道。これを受け、司会の羽鳥慎一アナウンサー(51)が「当時の安倍政権が強権的だったと文書から覗える」と発言しネット上で話題になっている。
総務省が「行政文書」と認めた文書をめぐり、高市大臣は「私が磯崎補佐官についてその名前もしくは放送行政に興味をお持ちだと知ったのは今年の3月。(文書が作成された2015年に)このようなレクを受けたはずもございません」と、レクチャー自体がなかったと否定。
なお総務省の今川拓郎官房長(57)は、一般論として「総務省の官僚が“捏造”することはあるのか?」との質問に対し「一般的に行政文書の中に“捏造”といったものがあることは考えにくい。しかし十分に正確性が確保されていないものもある」と答弁している。
現在この文書をめぐっては高市大臣の進退に焦点があてた報道が多くなっているが、羽鳥アナは「野党としては(高市)大臣の進退というところは大きなポイントかもしれませんが、放送法の政治的公平について当時の安倍政権がかなり強権的だったというのがひとつ大きなポイントだと思います」と私見を語った。
これを受け、木曜コメンテーターの結城東輝弁護士も「もともと、安倍政権下において放送法で定められている公平中立、政治的公平性を持った放送がどうあるべきかを議論していた文書だった。その解釈が変わってきたことを確認するために交わされた文書だったのが、高市大臣が『捏造だ』と言ったところから論点が変わってきている」と指摘している。
さらに、結城弁護士は高市大臣の言う通り「捏造」が事実なのであれば、「虚偽文書作成罪で告発するぐらいの覚悟をもってやるべき」とも語り、「本当に重要なのは政権においてどういうふうに放送法の解釈が変わってきたのかというところを追求していくこと」だとズバリ。羽鳥アナも「高市さんの進退だけに注目すると、これ進退の結果が出たらそこで(追求が)終了ということになっちゃう」と危惧していた。
これに視聴者からは「安倍政権がメディアに圧力かけたなんて、TV局の放送内容見れば明らかだろ」「高市早苗氏が辞める辞めないだけに焦点を当て過ぎな気がする。何かすり替えられそうで嫌な感じ」との声があがっている。
「注目すべきは『安倍政権によるメディアへの圧力があったのか?』という点ですが、まさにそこが高市議員の『捏造』『不正確』発言で進退問題へすり替えられています。ただ、こうしたすり替えに焦点を当てて放送しているのもメディアなわけで、放送法の行政文書の問題など、マスコミは今こそがんがん特集すべきなのでは?意図的に避けてる?』といった疑惑の声もあがっていました」(政治記者)
こうしている今も何らかのメディア規制がかかっているのだろうか。