3月14日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、現在国会で取り沙汰されている放送法の解釈を巡る問題について取り扱われず、ネット上で物議を醸している。

立憲民主党の小西洋之参議院議員(51)が公表した78枚の行政文書をめぐり、問題となったこの騒動。文書のうち4枚には、当時総務大臣だった高市早苗経済安全保障担当相(62)も、放送法の政治的公平性の解釈をめぐる議論に関わったとされる内容が記されているが、高市氏は一貫して内容を「捏造」だと主張している。

現在もっとも問題視されているのが、2015年2月13日に高市氏が総務省幹部に政治的公平の解釈をめぐり「レク」を行ったとされる文書。総務省は13日の参議院予算委員会で「放送関係の大臣レクがあった可能性が高いと考えられる」と説明している。

一方、高市氏は同日の答弁の中で「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある?」と発言していたことに言及し、「言うはずがないことがたくさん書かれている」と指摘。さらに報道番組の見比べもしたことがないといい、「テレビ朝日をディスるはずもございません。恥ずかしながら、羽鳥アナウンサーの大ファンで、朝は8時から8時5分までの間は、羽鳥さんの顔をひと目見て出かけるくらいでございます」と、『モーニングショー』を視聴していると発言した。

「高市氏のこの答弁を受け、翌日、つまり14日の『モーニングショー』ではこれがどのように扱われるかネットでも大きな話題になっていました。『モーニングショー』といえば、テレビ朝日局員の玉川徹氏(60)による左寄りの発言がたびたび物議を醸していたことは事実。どう扱い、誰が発言するのかが注目されていましたが――」(政治記者)

しかし、実際にこの日の放送内容でほとんどの時間を割いていたのは前日に試合がなかったWBCの話題。この放送法の話題は触れられることはなかった。

この日の放送にネット上からは、「バカな国民にはWBCでも見せとけば良いと思ってる」「放送法の解釈問題って、他人事なのか?」「何で今日もWBCやってんの?」「すっかりスポーツ番組なってやんの」という厳しい声が集まっている。

「その日、なにを放送するかは番組の自由とはいえ、いま国会でもっとも大きな問題で番組名が出されたのにも関わらず、報道をスルー。この日くらいは報道してほしいという思いを抱いていた視聴者が多くいたようです」(同)

果たして番組が視聴者の期待に応えてくれることはあるのか。