クリエイティブ分野での学校教育で知られる、株式会社バンタンがユニバーサルミュージックと提携して、デジタル時代に対応した音楽専門学校「バンタンミュージックアカデミー POWERED BY ユニバーサルミュージック」を2026年4月に開校する。2月18日(火)には都内で開校PRイベントを開催した。

バンタンは1965年創立で、現在は株式会社KADOKAWAのグループ会社となっている。PRイベントに登壇したKADOKAWAの代表執行役社長の夏野剛氏(記事冒頭の写真の右から2番目の人物)は、同社がこれまでもN高等学校やS高等学校などで教育事業を手掛けていて、同社にとって教育は非常に重要なものであると強調。現在、社会問題となっている不登校の問題に関しても、生徒にあった環境を用意することで解決できると自信を見せた。

ユニバーサルミュージック合同会社の社長兼最高経営責任者(CEO)の藤倉尚氏(記事冒頭の写真の右から4番目の人物)は、音楽シーンとビジネスの変化に対応するために、アーティスト、そしてアーティストを支えるスタッフの育成が重要であり、人材育成は音楽業界全体の課題と語り、バンタンと組むことで選ばれる人材を育てたいと語った。

バンタンの代表取締役社長の木村良輔氏(記事冒頭の写真の右から1番目の人物)は、「バンタンは『世界で一番、社会に近いスクール』を目指している」ので、生徒が将来的に働く場に近い環境で学ぶことができ、業界の今にマッチしたカリキュラムで学ぶことができると述べた。

今回のユニバーサルミュージックとの提携では、ユニバーサルミュージックや関連企業でのインターンや、生徒限定のユニバーサルミュージックのオーディションなど、提携を生かした取り組みが行なわれるという。

PRイベントには、同校の特別顧問に就任することとなったギタリストの布袋寅泰氏も参加。トークセッションでは、子ども時代の音楽の出会いから始まる、これまでの歩みを語った。

今後の夢や野望を聞かれた布袋氏は、まだ自分が思うゴールにはほど遠いので、これからも自分を磨きたいと語り、そうした目標に向かうプロセスこそが大事だと主張した。

今回のイベントには、取材のために訪れたメディア関係者のほか、同校への入学を希望する若者たちの席も用意されていた。彼らの疑問や相談に布袋氏が直接答える質疑応答のコーナーも開かれた。

「音楽業界に進みたいが、そのことで不安を感じることもあります」という相談に、布袋氏は自分の中だけではその不安に対する答えも出ないことも仲間と一緒なら乗り越えられるのではないか、そういう意味でこの学校のような存在は重要だと思うと入学希望者たちに語りかけ、「頑張って」と励ました。

バンタンミュージックアカデミー POWERED BY ユニバーサルミュージックは2026年4月の開校で、東京校と大阪校が開設される。大学部の音楽総合コース(4年制)、専門部の音楽総合コース(3年制)、高等部の音楽総合コース(3年制)などが用意され、大卒・高卒の資格を取得することが可能だ。