「子供たちに民族教育を」と主張していた教育者が、一転、青少年を脅かす性犯罪の加害者へと堕する事件が発覚し、ネット世論が騒然となっている。
神奈川県の南武朝鮮初級学校(川崎市高津区)の校長・梁瑞鳳容疑者(53)が5日、武蔵小杉駅の連絡通路・上りエスカレーターで県立高校2年の女子高校生(16)のスカートの中をスマートフォンで撮影。警戒中だった警察官が目撃し、「県迷惑行為防止条例違反」の疑いで現行犯逮捕した。梁容疑者は「動画撮影モードを使って、女性の後ろ姿を撮ろうとした」「好奇心で撮ろうとした」などと供述しているという。
いたいけな児童を預かる立場の、現役学校長による破廉恥な犯行には呆れるばかりである。このニュースにはソーシャルメディア上でも「校長が53にもなって何やってんだか」「校長先生がスマホ盗撮って怖すぎる。すぐ学校のトイレとか調べないと」「コイツの学校の子供たちがかわいそう。校長が痴漢とかトラウマだよ」「偶然だけど、神奈川新聞の支社長と同じスマホ盗撮。偶然だけどね」などと批判が飛び交っていた。
だが、この男が校長を務める学校は朝鮮初級学校(※初級は小学校に相当)。それが関係しているのかどうか、同事件は普段なら好奇の目で性スキャンダルを取り上げるマスコミも押し黙り、8日現在、『毎日新聞』と地元『神奈川新聞』が取り上げるのみに留まっている。というのも、同校はこれまでにも、県による学費補助金交付の停止を受けて、マスコミに取り上げられてきた「悲劇の学び舎」だったのだ。
同校の属する学校法人・神奈川朝鮮学園は17年2月に、北朝鮮による日本人拉致問題の教科書記述をめぐり、学費補助金の計上を見送ったとして神奈川県に対して抗議を行っていた。神奈川県・黒岩祐治知事は「拉致問題を明記した教科書に改訂することが補助金支給の前提」と述べ、一方、学校側は「教科書改訂は断言できない」と主張していた。この対立を受けて、『神奈川新聞』は南武朝鮮初級学校を取材し、17年2月と6月の2度に渡り、「民族教育等しく保障を」などとする記事を掲載していた。
民族教育を受けられぬ悲劇を訴えていた側から一転、性犯罪の加害者になった梁容疑者。だが、「朝鮮学校の校長」が起こした事件は今回が初めてではない。
■拉致の犯人、コカイン密輸、過去にも朝鮮学校校長による犯罪
古くは80年6月、大阪朝鮮民族学校の元校長・金吉旭が大阪市天王寺区の中華料理店店員・原敕晁さんを、北朝鮮工作員・辛光洙容疑者とともに北朝鮮に拉致して、国際指名手配になっている。また、00年2月にも下関朝鮮学校の元校長・曹奎聖が部下の教師らと共謀して、北朝鮮から覚せい剤250キロを密輸して、こちらも国際指名手配となった。さらに、校長ではないが広島朝鮮高校の教員・金徳元も赴任先の広島朝鮮学校で、教え子の生徒を運び屋にしてヘロインを大量に密輸していた。
また、10年4月の『週刊新潮』(新潮社)によれば、過去には「万景峰号で北朝鮮を訪ねる修学旅行の朝鮮学校の生徒に、朝鮮総連新潟県本部が現金の入ったバッグを持ち込ませ、船内で回収した」という事件もあったのだという。
もちろん犯罪傾向に固有の「民族性」が絡むというつもりは毛頭ない。だが、国会が犯罪に関わっていた(※特に金吉旭による拉致事件は北朝鮮が認めている)とすれば、朝鮮学校と民族教育の問題点が浮かび上がる。なぜなら、朝鮮労働党とその出先機関である朝鮮総連こそが、朝鮮学校の校長人事や教育内容を事実上決定しているからである。
冒頭の事件は、あくまで校長個人の問題ではあるが、同校と朝鮮総連が訴えていた「民族教育」まで色褪せて感じられたのは筆者だけではないのではないだろうか。