桂林と玉林はすぐ近くと言われていたが、それでも4時間ほどかかる。新幹線だと東京〜広島くらいの距離感だ。さすが大陸である。
「中国の高速鉄道の車内はマナーがなっていなくて、ゴミだらけでぐちゃぐちゃだ」という動画を見たことがあったので、期待していたのだが、とてもキレイだった。
大声でしゃべったり、電話や音声チャットをしたり、パソコンで大音量で映画を見たりゲームをしたりしている人はいたが、誰も気にしていないようだった。それらの行為は中国ではマナー違反にはならないようだ。多少騒々しいが、気軽でいい。
窓の風景は、いかにも中国なカルスト台地が続く。霞む山々が幻想的だ。
「最近はフルーツが儲かるんですよ。だから山の周りや、山の上までミカンを植えているんです」
と急に現実的なことを言われた。
中国の高速鉄道は、基本的に日本の新幹線よりも早い。300キロ以上の速度で移動する路線が多いのだが、南部は山が多いため日本と同じくらいのスピードだという。
「食堂車がありますよ。利用しますか?」
と言われた。せっかくだからと思って、行ってみる。
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